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入野康隆

『今まで誰も教えてくれなかった事業計画の本当の考え方』  


 東大・コンサルティングファーム出身の経営コンサルタントが明かす
 「中上級者でもハマる事業計画の落とし穴」

ある出版社の編集会議で検討中。
う〜ん、何かいいタイトルないですかね・・・
 

事業計画書 パワーポイントの書き方とダウンロード

こんにちは、経営コンサルタントの入野です。(プロフィールはこちら

事業計画のパワーポイントの書き方のコツをまとめ、
サンプルをダウンロード提供させていただきます。



こんなパワーポイントはダメ

事業計画書をレビューしていると、こんなのパワーポイントのスライドをよく見かけます。
スライド

マズイところは
  • 「市場分析」と48ptでデカデカと
    「私は市場分析をしました」と言いたいのではないはずですが・・・

  • グラフをどう解釈していいのか分からない
    「A社はシェア40%で圧倒的な強者です。」
    「当社はシェア3位の弱者のポジショニングです。」
    「この市場は4社による寡占状態です。」
    など、複数の解釈が可能であり、結局プレゼンターは何が言いたいことが分かりません。


これならどうでしょうか?

スライド

ポイントは
  • 目次は小さくてもいい
    普通はプレゼンの最初のほうの目次ページなどでプレゼンの構成を説明するので、読者は目次構成についてはすでに分かっているので、わざわざ強調する必要がない。

  • メインメッセージはデカくハッキリと
    言いたいことをクドイほど明確に。

  • 図表・グラフの解釈を読者まかせにしない
    図表やグラフは複数の解釈もありえるので。

  • 図表・グラフは作成に苦労するわりには伝わりにくいと自覚する
    図表・グラフはパワポ作成作業で一番時間がかかりますが、読者はそんなに興味をもってみてくれません。



目次が網羅的であること
最近はIPO市況が芳しくないこともあり、ベンチャーキャピタルも銀行も官僚的になっています。審査は基本的に減点法です。記述モレがあればそれだけを理由に「○○が見えない」という理由で簡単に落とされます。

以下のような目次が網羅させている事業計画書のテンプレートを選びましょう。
  1. エグゼクティブサマリー (Executive Summary)
  2. 事業立ち上げの経緯 (Background)
  3. マネジメントチーム (Management Team)
  4. 事業理念 (Vision)
  5. 商品・サービスの概要 (Products & Services )
  6. 儲けの仕組 (Business Model)
  7. 市場および競合の分析 (Industry Analysis)
  8. マーケティングと販売戦略 (Marketing/Sales Plan)
  9. オペレーション計画 (Operational Plan)
  10. 人事戦略 (People Management)
  11. スタートアップ戦術 (Startup Tactics)
  12. 成長戦略 (Growth Strategy)
  13. 出口戦略 (Exit Strategy)
  14. 財務計画・資本政策 (Financials)
  15. 事業リスク管理 (Risk Management)
  16. プロジェクト管理 (Project Management)
特に注意したいのは
6. 儲けの仕組 ≒ どうやって儲けるのか?
11.スタートアップ戦術 ≒どうやって事業を小さく小さく産むか?
16.プロジェクト管理 ≒計画はよくても、本当に実行力はあるのか?
という目次。

他のセクションに内容を散りばめている事業計画書のテンプレートが一般的には多いですが、
独立した目次・セクションとして強調するべきだと思います。

金融機関向けに事業計画書をわざわざ書く理由は
6. 儲けの仕組 ⇒ 「で、この事業って儲かるのか?」
11.スタートアップ戦術 ⇒ 「ゼロから1をどうやって立ち上げる?」
16.プロジェクト管理 ⇒ 「カネをあげたら、次の週は何やるの?」
という疑問に答えられるようにするためです。



PowerPointでもナラティブな文章を書こう

箇条書きのPowerPointや単語を埋めるだけのExcelを「事業計画書」と呼んでいる人をたまに見かけますが、実務上はあまりおススメはしません。

PowerPointでもExcelでもいいですが、とにかくしっかりと文章を書ける事業計画のテンプレートを選びましょう。

理由は:
  • ベンチャーキャピタルや銀行では必ずしも直接プレゼンする機会をもらえない場合も多く、あなたに代わって事業計画書が誤解のないメッセージを語り、相手の社内の稟議を通す必要があるから。

  • 起業の経緯や経営者の経歴や細かい戦術にはナラティブな物語性が必要で、箇条書きや単語ではなく文章でないとストーリーは伝わらないから。

できればWordのテンプレートのほうが文章は書きやすいですね。
Wordの事業計画書


過度にありきたりのフレームワークがついていないこと
SWOT分析やマーケティングの4P、外部環境分析のFive Force Analysisなどのフレームワークがデフォルトで付いている事業計画書のテンプレートをよく見かけますが、注意が必要です。

理由は:
  • 考えるヒントとしてフレームワークで考えること自体はいいが、考えることと表現することは別の話である。

  • ありきたりのフレームワークばかりであると、
    「あ、この人は自分の頭で考えてないな・・・」と経験あるベンチャーキャピタルは感じる。

考えるヒントとしてフレームワークをつけてくれている事業計画書テンプレートは親切なのですが、 テンプレートを使う側としてはフレームワークに埋没しないように注意しましょう。



ワークシートと事業計画書が別々でないもの
事業計画書の作成を指導するセミナーでは、事業計画書を清書する前に頭の中を整理するために「ワークシート」を提供してくれることがあります。 親切ではあるのですが、あまりよくはないと個人的には感じています。

理由は:
  • ワークシートと事業計画書を二重に書いたり、転記するような手間や時間は忙しい起業家はかけるべきではない。

  • ワークシートをわざわざ提供するのは「そもそも事業計画書を書けないレベルの低い人」の思考プロセスをガイドするため
ワークシートが清書版の事業計画書と別にあってもいいですが、すでに事業を走り出していて時間もなく有能な経営者はワークシートは無視してイキナリ事業計画書の清書に取り掛かることをおススメします。



業界に特化したテンプレートの必要はない
「○○業界用のテンプレートってないですか?」とよく言われるのですが、業界特化のテンプレートは必ずしも必要ありません。
理由は:
  • 金融機関の業界知識には限界があり、業界関係なしに同じ視点で事業性を判断している
  • 業界が違っても事業計画で検討するべきことの本質は驚くほど同じ

ちなみに、同じ業界の知り合いから同業他社の事業計画書を横流ししてもらう方もいますが、あくまで参考にするだけにしてください。
  • ゼロベースで考えたほうが産みの苦しみはあっても結果的にはいい事業計画ができるケースが多いので。
  • 他社の事業計画のマネをしすぎると差別化ができない

素人っぽいカラフルさよりもプロフェッショナルなシンプルさ
赤や青、緑でカラフルに表や図を表現したテンプレートをよく見かけますが、白と黒の2色でシンプルなフォーマットをおススメします。マッキンゼーなどのプロフェッショナルファームなども最近はシンプルなフォーマットを採用しているようです。

理由は:
  • 金融機関の側ではカラー印刷やカラーコピーをしてくれるとは限らないから
  • 最近はみんながカラフルな事業計画書を提出するので、白黒のほうが逆に目立つから
  • カラフルだと一見キレイだが、本当に言いたいメッセージがぼやてしまうから
アパレルなどの色彩感覚が尊ばれる特殊な業界以外はできるだけシンプルなフォーマットをおススメします。



テンプレートよりも中身が大事
最後に当たり前のことを強調しておきます。事業計画はテンプレートよりも中身が大事です。

事業計画の内容自体が圧倒的に大事なので、正直な話、どのようなテンプレートを使ってもそんなに大差はないと個人的には思っています。




『今まで誰も教えてくれなかった事業計画の本当の考え方』

事業計画の書き方や考え方に興味のある方は以下の記事も参考にしてみてください。

シリーズ:『今まで誰も教えてくれなかった事業計画の本当の考え方』


事業計画書 パワーポイントのダウンロード

数社のベンチャーキャピタルと事業計画書のテンプレートを情報交換しましたが、結局は非常にシンプルなフォーマットをクライアントさんの資金調達の際や自社の事業計画作成の際には使っています。

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