ビジネスモデルとは?
こんにちは、経営コンサルタントの入野です。
年間100本以上の事業計画のレビューや、ビジネスプランコンテストの審査員などをしています。
「ビジネスモデル」とは、いろいろな定義がありますが、
簡単な定義は「儲けの仕組み」です。
事業計画書における「ビジネスモデル」についての要点をまとめておきます。
事業計画書におけるビジネスモデルの位置づけ
- エグゼクティブサマリー
- 事業立ち上げの経緯
- マネジメントチーム
- 会社概要
- 経営理念・事業理念
- 商品・サービスの概要
- 儲けの仕組み
- 市場および競合の分析
- マーケティングと販売戦略
- オペレーション計画
- 人事戦略
- 立ち上げ戦術
- 成長戦略
- 出口戦略
- 財務計画: 売上予測、コスト計画、資金繰り予測、資本政策
- リスク管理
- プロジェクト管理
「儲けの仕組」というセクションとして独立させない目次構成で、他のセクションに「儲けの仕組」の内容を散りばめて書かれることもあります。
でも、個人的見解としては、「儲けの仕組」として独立したセクションにして強調するべきだと思います。
金融機関向けに事業計画書をわざわざ書く理由は
「で、この事業って儲かるのか?」という質問に答えるためにあるので。
- 月末の支払のたびに解約される率が高い
- 入金サイトが長くて運転資金が必要
- 貸し倒れが頻発する
などのケース。
- 都度振込よりも口座自動引き落とし
- 商品ごとの課金よりも月額会員制
- サービサーやケータイキャリアなどへの回収委託
などの工夫が必要です。
法人顧客はもちろん、個人顧客であろうと、
- 商品・サービスを使う人
- 「買いたい!」と言い出す人
- 「買う!」という意思決定をする人
- 「買えるかどうか?」というサイフを管理している人
- サイフの中身を稼ぐ人
が必ずしも同じではありません。
顧客の購買プロセスで誰がどんな役割をしているかを理解していないと、マーケティング施策の精度が悪く、儲からないのです。
- 「富裕層相手だから儲かるはず。。。」と顧客設定の仮説の初期段階で思考停止しているケース
- 具体的な商品・サービスの価格が決定していないケース
- 粗利が計算されていないケース
- 競合の価格を調べていないケース
先行優位性(First-mover advantage)というビジネス用語があります。
「市場に先に参入した企業のほうが後から市場参入をした企業よりも有利だ」という考え方です。
しかし、現実は
- 先行企業が有利な業界もあれば、不利な業界もある
- 2番手・3番手の後発企業が勝つ場合の方が統計的には多い
- 先行企業はアーリーアダプター層などが育つまでは儲からない
「先行優位性」って、経営理論に由来するカッコいい言葉ですが、あくまで理論は理論。
多くの業界の現実は、後から市場参入をした企業のほうが先に市場参入をした企業に勝っているケースが多く、どちらかというと、「先行優位性」の逆が真なりなので、注意が必要です。
「いいモノが必ずしも売れない」という言説はマーケティングの重要さを強調しているだけで、商品・サービスの開発や製造に過度な妥協をして粗悪品を流してもいいということではありません。
「いいモノが必ずしも売れない」という逆説はもっともらしいのですが、
だからといって良いモノを作る努力を怠るのはよくありません。
最も儲かるのは「長期的にリピート客をつかむこと」。
良いモノでないとリピートしないですよね。
Win-Winという言葉の問題は2者の関係だけで捉えがちになること。
2者間の力関係だけを考えると、ベンチャー企業は圧倒的に不利な場合が多い。ビジネスは所詮はパワーゲームなので、いくらWin-Winの精神と交渉のテーブル上は言っていても、2者の力関係ではベンチャーは不利な条件を飲まされることも多いのです。
Win×2よりもWin×3。
3者以上の枠組みで考えましょう。
ベンチャー企業は3者以上の微妙なパワーバランスの中で初めて有利な条件を引き出せるケースが多いのです。
特に最近はウェブビジネスやフリーペーパービジネスに多いのですが、
「ユーザからはお金を取れないので、広告主からお金を取ろう」というケース。
広告モデルの成功には高いハードルがあるので要注意:
- クリティカルマス:
広告媒体として最低限集めなければいけないユーザの数 - 顧客の質:
「無料の商品・サービスに馴れた顧客は有料商品やサービスをなかなか買わない」と広告主が気づきはじめている
「ビジネスモデルは後づけ」とは経営思想の大家ピーター・ドラッカーのお言葉なのです。
しかし、この真意はビジネスモデルという言葉の定義があいまいだと言っているだけです。
初期の計画段階から儲けの仕組の答えが一発で出るケースは確かにまれですが、
計画しなれば、実現なんて程遠いのです。
成功している経営者は「たまたまの後づけにオレの人生はかけられない!」という覚悟で、狙って狙って考えて考えぬいて答えを出しているのです。
どんなに先進的なビジネスモデルでも、基本的な部分は類似例や前例があります。
例えば、ドロップシッピングも単純に言えば代理店ビジネス。
経験のある経営者は、類似例や先例に学んで、良いところはマネています。
先例は「検証済みの仮説」と考えて、先例をよーく研究してムダなところで勝負しないしたたかさが重要です。
「今までもできること」をより安く早く顧客に提供することも立派なビジネスですが、
どちらかというと大企業が得意な領域です。
ベンチャー企業ならば、「今までできなかったこと」を可能にするような商品やサービスを狙うべきです。
「不可能を可能に」できるということは付加価値が高いので
利益率も高く儲かるビジネスになりやすいのです。
「儲けの仕組」という言葉の響きは、なんだか、ズルをしてラクな稼ぎ方をする方法のように聞こえます
しかし、儲けている会社の多くは顧客が喜ぶ商品・サービスをよい品質で提供することを徹底してバカ正直に貫いています。
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